第36回 江戸遺跡研究会大会『近世都市江戸の墓』

【大会の趣旨】

江戸遺跡研究会が、江戸時代の墓をテーマとする研究大会「江戸の墓と葬制」を平成7(1995)年に開催してから、既に27年が経過している。前大会では江戸の墓が多様である点をはじめ、都市・地域による差異・古人骨・文献・副葬品と埋葬施設など多岐にわたる発表がなされたが、相互における研究の関連性が希薄であった。その後、都内では数多くの墓が調査され、その成果も蓄積している。例えば、東京では池上本門寺、寛永寺徳川将軍家御裏方霊廟の調査、また幸田町の松平忠雄墓の調査以降、「大名墓研究会」(代表・山川均)が組織され、観光資源・文化遺産としての大名墓研究は大きく進展した。このような中、今回の大会タイトルを「近世都市江戸の墓」とした。これまで調査された墓を悉皆的にデータ化し、考古学的に看取される傾向などを踏まえて、家康の入府以前の一地域としての墓の様相と開幕以後の江戸における墓がどのように成立し、変遷したのか。さらに文献史料や出土人骨の研究・分析などを通じて、江戸における葬制・墓制文化とその展開について考えたい。

プログラム 発表者、タイトルは予定

1月27日(土)13:00~
惟村忠志(國學院大學研究開発推進機構共同研究員) 「趣旨説明 近世都市江戸の墓」
磯野治司(北本市教育委員会) 「板碑の終焉と近世墓標の成立」
中山なな(国立科学博物館) 「江戸の出土人骨-調査・研究の歩みと展望-」
蒲生眞紗雄(元東京都立国際高等学校教諭) 「文献史料からみた江戸の寺と墓地」
-懇親会-
1月28日(日)10:00~
髙坂勇佑(北区教育委員会) 「都市江戸および江戸周辺村落における近世前期の墓について」
土本 医 「数量分析からみえる都市江戸の墓 埋葬施設」
牧野麻子(江戸遺跡研究会) 「数量分析からみえる都市江戸の墓 副葬品」
-総合討論-

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