江戸遺跡研究会第32回大会
「徳川御殿の考古学」

プログラム
2月1日()13:00〜
@古泉 弘 氏(江戸遺跡研究会 世話人代表)「基調報告 徳川御殿の考古学」
A平野明夫 氏 「初期の徳川家と御殿」
B根崎光男 氏(法政大学人間環境部) 「鷹狩りと御殿」
C簗瀬裕一 氏 「房総の御殿」
2月2日()10:00〜
D谷口 榮 氏(葛飾区産業観光部観光課) 「青戸御殿」
E進藤 武 氏(野洲市教育委員会) 「永原御殿」
F金子 智 氏(乃村工藝社) 「瓦」
G梶原 勝 氏(江戸遺跡研究会) 「かわらけ」

大会の趣旨

 徳川将軍や大御所が、宿泊や休息のために使用した御殿・御茶屋の研究は、1978年に中島義一によって歴史地理学の立場から先鞭が付けられた。御殿の研究は、当初から提起されてきたように、近世交通史上の問題や、将軍らの遊興などを通して、江戸と江戸周辺との関りを考えるうえで重要である。しかしながら、その後個別の調査研究が各地で行われてきたものの、全体を視座に入れての研究は低調のまま推移してきた。
 近年、御殿関係遺跡の発掘調査例が散見されるようになり、それに伴って、考古学関係誌での特集や地域的なシンポジウムの開催など、御殿研究が見直されようとしている。一方、40年間のうちに御殿関係の遺跡が詳細な所在地の特定がなされないまま開発によって損壊を受けたり、隠滅したりしていることも少なくないと思われる。
 そこで今回、現時点で得られている史資料を概観し、多様な問題点を抽出して、今後の研究の基礎を再構築するとともに、御殿関係遺跡の保存・活用を促す機運を高める一助としたい。


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