第20回江戸遺跡研究会大会
『江戸の大名屋敷』

報告
2006年11月25日(土)13:00〜
後藤宏樹氏
(千代田区教育委員会)
基調報告
「江戸の大名屋敷跡−江戸城外郭での屋敷整備の変遷過程」
原史彦氏
(江戸東京博物館)
「参勤交代制度と江戸藩邸」(仮)
内野正氏
(東京都埋蔵文化財センター)
「尾張藩江戸屋敷の諸相
−市谷邸・麹町邸・戸山邸発掘調査成果を中心として−」
石崎俊哉氏
(東京都埋蔵文化財センター)
「汐留遺跡にみる大名屋敷の造成」
−懇親会−
2006年11月26日(日)10:00〜
宮崎勝美氏
(東京大学史料編纂所)
「大名江戸屋敷の展開過程」(仮)
成瀬晃司氏
(東京大学埋蔵文化財調査室)
「加賀藩本郷邸の開発−大聖寺藩邸を中心に−」
小川祐司氏
(豊島区遺跡調査会)
「江戸周縁の大名屋敷跡−藤堂家染井屋敷の発掘調査から−」
堀内秀樹氏
(東京大学埋蔵文化財調査室)
「大名藩邸で使用された陶磁器と御殿内の生活」
−討論−
 

大会趣旨

 江戸は、幕府政権の中枢として250を超える全国の大名が集住する城下町であり、幕府直参の旗本・御家人とともに江戸の敷地の7割を武家地が占める都市です。そのため、江戸遺跡の発掘調査は、武家地とりわけ大名屋敷跡が多く、これまで加賀藩上屋敷跡(東大構内遺跡)や尾張藩上屋敷跡、伊達家上屋敷跡(汐留遺跡)をはじめとして様々な成果があがっており、それが近世都市研究に果たしてきた役割は大きいといえましょう。

 そこで、近年の大規模再開発事業に伴う大藩の大名屋敷跡の発掘成果を中心に今まで蓄積した大名屋敷跡の調査成果につきまして大会のテーマとして取り上げることにいたしました。これまで当会では、大名屋敷について都市空間のひとつとしてとして、あるいは国元との関係などを大会において考えて参りました。今回は、遺構・遺物による屋敷の空間構成をはじめ、屋敷築造の実態や大名屋敷が都市化に果たした役割など大名屋敷を正面から捉え、議論を深めていきたいと考えております。

 本年度は千代田区・新宿区・文京区教育委員会による『徳川御三家江戸屋敷発掘物語』共同展示が開催されるため、この展示との共同企画として本大会を開催し、大名屋敷の実態に迫りたいと思います。


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