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研究報告会の案内を頂きましたので掲載します。

東大の研究報告会のお知らせ
東京大学埋蔵文化財調査室調査研究プロジェクト4
『医学部附属病院入院棟A地点の成果−17世紀後葉の陶磁器から−』

プログラム
1.「SK3出土陶磁器に関する一考察」大成可乃(東京大学埋蔵文化財調査室)
2.「天和2年火災廃棄資料の2側面− C2層とD面焼土出土資料−」成瀬晃司(東京大学埋蔵文化財調査室)
 − C2層出土陶磁器検討会−
3.「C2層出土資料にみる有田南川原窯産高品質製品の製作技術」高島裕之(専修大学)

<研究趣旨>

 東京大学埋蔵文化財調査室では1994年から約2年間、医学部附属病院入院棟A建設地点の調査を実施、遺構総数3567基、遺物総量は遺物収納箱約3000 箱におよぶ膨大な情報が得られた。2016年、『医学部附属病院入院棟A地点』として研究成果をまとめた報告書を刊行した。
 調査では、加賀藩下級藩士長屋群焼失に伴う焼土(D面焼土)と、造成土中に廃棄された加賀藩御殿焼失に伴う焼土(C2層)という異なる性格の天和2(1682)年火災層が検出された。またこの火災後に構築された大形遺構(SK3)からは、火災前後の2つの廃棄段階を示す陶磁器などが出土した。
 今回のプロジェクトでは、D面焼土とC2層という2つの天和2 年火災資料の比較、さらに火災前後の遺物を含むSK3出土資料との比較、検討などから、17世紀後葉の藩邸内で使用された陶磁器の諸相を明らかにしたい。またC2層出土磁器には、有田の南川原窯ノ辻窯出土資料などに比定されるものが多数あり、生産地資料との比較を通し、評価したい。



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